短文
娘、は嫌だ。
妹、も嫌だ。
他人でありたい、男と女でありたい。
じゃないと、恋が出来ないではないか。
「新八、疲れたアル」
両手を伸ばす神楽に、新八はため息を零す。
「はいはい、おんぶでしょ?」
「違うアル」
背を向けようとしていた新八は神楽の応えに首を傾げる。
「抱っこアル」
「抱っこ?」
「お姫様抱っこアル」
そういったときにはもう神楽は新八の首に両手を絡めていて、おねだりするように上目遣いで新八を射てくる。
「新八ィ」
ヤレヤレと思いながら、新八は促されるまま神楽の膝裏に手を伸ばした。
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